さくらの花が舞う頃に




私がそう伝えると、メグが泣き笑いのような顔で微笑んだ。


 
「思えばさ、うちら、こんなに言い合いしたこと今までなかったよね。

これも長い友情の通過点だと思うから、私にとってはいい思い出」



「メグ…………」



 
メグの言葉に、ついに私の涙腺が崩壊した。



だけど…………




メグの隣にいる佳奈は、未だにじっと下を向いている。



「佳奈」




私はそんな佳奈に声をかけた。





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