さくらの花が舞う頃に
「くっだらな」
女子たちを軽蔑するかのような冷めた声が響いた。
「今、なんつった?」
リーダー格の女子がさくらを睨む。
「くだらない。こんなふうにしか『嫌い』っていう表現ができないなんて、ほんとガキ」
またもや教室にさくらの声が響き渡った。
「うざいなら近寄らなきゃいいじゃん。嫌いなら関わらなきゃいいじゃん。
ダサいとかキモいとか、自分で言っときながら、結局近づいてんのは自分でしょ?」
さくらは自分の周りを見た。