さくらの花が舞う頃に
友達の意見
さくらside
「ちょっ…………待って!」
私は必死に、私の腕を引っ張りながら歩く二人────メグと佳奈に声をかけた。
だけど、どれだけ声をかけても二人の足は止まらない。
いったい、どこに連れていかれるんだろう。
迷いもせずに進んでいく二人に、だんだん不安になってきた。
やっと二人が立ち止まったのは、教室からだいぶ離れた、人気の少ない体育館裏だった。
「はぁ……はぁ…… ちょっと……二人ともどうしたの?」
息を切らしながらも、二人に聞く。
手首が痛い。
ぐっと握られていたせいで、ほんのりと赤くなっていた。