さくらの花が舞う頃に
そんな3人に、
「………あ。お前ら、放課後に教室残ってろよ。
まあ、話されることはわかってると思うけど」
そう声をかけると、ビクッとしたのがわかった。
俺が教室に戻ると、さくらは何事もなかったかのように席についていた。
やるじゃん、あいつ。
そんなさくらの後ろ姿に、俺はそう思わずにはいられなかった。
気になる女子生徒。
そんなあいつの存在が、俺の中で少し大きくなったことに、このときの俺は気づかなかった。