さくらの花が舞う頃に




「もしかして…………」



そのとき、今まで黙って話を聞いていた佳奈が口を開いた。



「高2の夏休みのときから?」



はっと顔を赤くしてうつむいていた宮下くんが顔をあげる。



この話になってから一度も目が合わなかった二人の視線が合わさった。



「なんか良い雰囲気…………」



私が思っていたことと全く同じことをメグがつぶやく。



ってそんなことよりも。



「高2の夏休みのとき………って?」



二人にしかわからないことが出てきて意味がわからなかった私は佳奈に聞く。



佳奈は私をちらっと見ると、すぐにまた宮下くんに視線を移した。




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