さくらの花が舞う頃に




「こんなとこでサボり?」



階段の上から懐かしい声がした。  



上を見るとやっぱり………



「吉澤先生………」



「サボりならもっといいとこあるっしょ。

こんな丸見えのとこでサボるとか度胸あんな、お前」



「……………」



黙り込んだ私を不審に思ったのか、先生は階段を降りてきて私の顔を覗き込んだ。



「どした?なんかあった?」



「…………なんもない」



「嘘つけ」



あっさりと見破られた。




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