さくらの花が舞う頃に
え、だれ?
振り返った先にいたのは、夢愛がこの前好きだと言っていた赤杉くんだった。
赤杉くんとはあまり関わったことがなかったから、声をかけられて少し驚いた。
共通点といえば、委員会が同じだったことくらい。
「なに?赤杉くん」
「話があるんだ。ちょっと来てくれないかな」
なんだろう。
赤杉くんは廊下の隅に私を連れ出すと、思い切ったように言った。
「俺と付き合ってくれない?」
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