さくらの花が舞う頃に
「二人と友達になりたい………」
それは、本当に私の素直な心の言葉だった。
そして、その心の言葉を聞いた吉澤先生は満足気に頷いた。
「それを二人に言えばいいじゃん」
「だけど……」
吉澤先生の言葉にもまだ少しためらう私を見て、吉澤先生がきっぱりと言った。
「前から思ってたんだけどさ、さくらってなかなか自分の気持ちを言えないよな」
思いがけないことを言われて、私はポカンとして先生を見た。
「他の高校生みたいに泣いたり笑ったりしないじゃん?
それってさ、自分で自分の気持ちを抑えてんの?」