大人の恋は波乱だらけ!?
「そんなにいい人だったの?」

「おお!
笑顔なんて爽やかで、容姿だって完璧だぜ!
背も高いし……そこら辺のモデルや俳優なんかよりずっと格好良ぜ?」

「友輝が言うんだから相当なんだろうね」


彼の熱弁ぶりに少し温度差を感じてしまう。
その理由は私の頭にある人が浮かんだから。
それは新條さんだ。

友輝の言っている特徴と新條さんは酷似していた。
それに新條さんも出版社に小説を持ち込んだみたいだし……。

でも彼は爽やかな仮面を纏った最低な人間だった。
その事があるせいか私はあまり外見が良いと言われても『そうなんだ』と鵜呑みには出来なかった。


「そうそう!
それに中身も完璧なんだよ!
俺より随分と年上なのに敬意を払ってくれてさー。
色々よくしてもらってるんだよ!」

「……仲良くなったんだ」

「おう!
年の離れたお兄さんって感じかな。
あの人は兄貴って言うよりお兄さんって感じだな!!」


友輝は1人で納得する様に頷いていた。
なんか気になるな……。


「その人って何歳なの?」

「ん?確か……36だった気がするけど」

「さ……36!?」

「どうしたんだよ?」


声を荒げる私を不思議そうに見つめる友輝。
そんな彼をよそに私は1人考え込んでいた。

偶然にも新條さんと同じ年だ。
……って言うこんな偶然ってあるだろうか……。
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