大人の恋は波乱だらけ！？
「お前がウチの会社に来てからゲームの売り上げが急激に伸びて上も大喜びだよ」

「そんな……。
それもこれも……高梨部長が私を誘ってくれたお蔭です」


高梨部長には感謝してもしきれない。

小説サイトに掲載していた私の小説。
それはインターネットで、誰にでも閲覧できる様になっていて、高梨部長の目に留まり……。
私をスカウトしてくれたんだ。

就職活動に不安を感じていた私は、その不安を掻き消す様に2つ返事でココに就職する事を決めた。


「本当に感謝しています」


高梨部長に深く頭を下げれば、クスリと笑われる。
それと同時に頭に重みを感じた。


「あの……」

「感謝するのはこっち。
お前と仕事が出来て嬉しいよ」


顔を上げればニコリという効果音がつきそうな笑顔で私を見ていた。
優しく頭を撫でられ、胸が高鳴る。

流石、会社1のモテ男だ。
心の中で感心しながら高梨部長を見つめる。

高梨 仁（たかなし じん）。
28歳という若さで部長を務め会社では有名な人。

勿論、仕事は出来るし、おまけに顔もスタイルも抜群だ。
女子社員の憧れの的でもあり、毎日というほどアピールをされ続けている。
性格だって優しくて紳士で、非の打ちどころがないといっていいだろう。
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