大人の恋は波乱だらけ!?
でもその数秒後。


「え!?出版したんですか!?じゃあ夢が叶ったんですね!!」


満面な笑みで昴さんを見つめていた。
そんな私を可笑しそうに見ながらゲラゲラと笑っていた。


「ほら笑ったじゃねぇか」

「だ、だってそりゃ笑いますよ!昴さんの夢が叶ったんですよ!?」

「お前ならそう言うと思った。まあ官能小説じゃねぇけどな」

「え……?じゃあ……」

「読んでみれば分かる」


そう言いながら昴さんは私に本を読むように勧めた。

でも、どこか様子がおかしい。
照れた様に顔を紅めながらそっぽを向いていた。

不思議に思いながらも本を開く。
最初のページを開こうと思ったのに、少し隙間があったからか真ん中のページを開いてしまう。


「え……」


本を開いた瞬間、言葉を失くして固まってしまう。


「少し前に用意しておいたんだ。
初めて俺が小説を出版する時に渡そうってな。
それが今日って……タイミング良過ぎだけどな……」


珍しく饒舌な昴さん。

そんな彼の話は半分くらいしか入ってこない。

だって……。
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