私と流れ星の彼


ぶっきらぼうに、彼は答えた。

「えっと、x-y+3」

「正解」

黒板に、くるっと赤い丸が付いた。

「ありがと、茅君」

ふいっと彼は顔を背けた。

「別に」

低い声で、そう返す。

どうやら茅君は、シャイらしかった。

1人で納得して、頷いていた私は気が付かなかった。


「いつも、あんな遅くに帰ってるから悪いんだろ」

そう、茅君が呟いていたことに。

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