臆病者の偶像
顔を洗い、うがいをし、うっすら生えた無精ヒゲを剃り、朝食を食べて、出勤する。という恒例の儀式を行ってから車に乗り込み、会社へと向かう。
自宅から会社までは車で約10分と、近い。それが幸いでもあり、不幸でもあった。
会社へ着き、仕事を始めると忙しさが全てを忘れさせてくれた。何かを考えさせる余裕すら与えてくれないのが、今の俺には逆に有り難かった。
そんな毎日を送る中で、ふとした瞬間に思うことがある。
――もし、この先もずっと1人だったら
そう思うとゾッとした。先のことを考えれば考えるほどに死にたくなった。
そんな俺も来月で30歳になる。"三十路"である(今は"アラサー"っていうのかな)
"30歳までに彼女を作って、結婚する"という俺の野望は無残にも散る運命となりそうだ。
自宅から会社までは車で約10分と、近い。それが幸いでもあり、不幸でもあった。
会社へ着き、仕事を始めると忙しさが全てを忘れさせてくれた。何かを考えさせる余裕すら与えてくれないのが、今の俺には逆に有り難かった。
そんな毎日を送る中で、ふとした瞬間に思うことがある。
――もし、この先もずっと1人だったら
そう思うとゾッとした。先のことを考えれば考えるほどに死にたくなった。
そんな俺も来月で30歳になる。"三十路"である(今は"アラサー"っていうのかな)
"30歳までに彼女を作って、結婚する"という俺の野望は無残にも散る運命となりそうだ。