Blood honey2
「!…ふーん?…少しは強くなったみたいね?」
「元々私のが強い。」
そう言ってクナイを向ければ、わかったわよ!と言って歩き始めた。
「全く、まだそんな古臭いクナイなんて持ってたの?
西洋の方が切れ味も、使い易さも抜群なのに。」
「煩い。
西洋バカ、和風ナメんな。」
なーんですってぇー!?と怒り出す二人をスエルバが宥める。
「で?スエルバさん。
話とは?」
「それがねえ…」
スエルバさんの話とは、カナメ隊長の事だった。
この辺に赤髪赤目の青年がいるという話。
心当たりなんて一人しかいないが、その人は既に死んだのだ。
「まー、あくまでも目撃情報なだけだけれど。」
「でもっ!
赤目赤髪なんてカナメ隊長以外にいるわけ…!!」
「まぁ、落ち着けシルビア。」
そう私達の大好きなカナメ隊長以外にいるわけがないのだ。
しかも髪は長いというし…。
でもあの日、カナメ隊長は確かに死んだ。
「実はな、その青年が今いる村がわかってるんだ。
で、一応一般人だから容姿だけでも見るつもりなんだが…
行くか?」
「当たり前です!」
「よし、じゃあ行くのは俺とシルビアとユニィな。」
そして淡い期待を背負った任務は始まった。