冷徹上司は大家さん!?
「えっと、あの……本当に私、なんですか?」


 てんぱった私は、思わず営業課長に聞き返してしまった。


「あれ、あまり嬉しくなかったかな?」

「いえ、そんなことないです! すごく嬉しいです。ただ、まだ二年目なのにどうして……」

「永原さん、営業先で商品紹介カードとかPOPの見直し頑張ってたよね。追加発注を取り付けたのも一番早かったし、商品企画課がぜひうちに欲しいって。その力を生かして、早速パッケージの企画チームに来てほしいということだ」

「は、はあ……」


 頑張ったことを評価してもらえるのはすごく嬉しいけれど、思いもよらなかった発表にまだ思考が全然追い付かない。
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