冷徹上司は大家さん!?
 私は気を取り直して浅野課長のほうを向いた。


「当分はひたすら天津飯作ってなんとかしますから、私のことは心配しないでください」

「それはそれで心配だな。なるべく早く片付くように頑張るよ。それじゃ、また」


 浅野課長はそう言って部屋を出て行った。


 一人になった私はふう、と一つため息をつく。

 よし、せっかく一人の時間が増えたんだし、今日は続きが気になっている漫画の新刊を買って帰ろう。


 私もミーティングルームを出ると、帰り支度をしにデスクに向かった。
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