冷徹上司は大家さん!?
 各階で止まっていたエレベーターがようやく商品企画課フロアに着き、私と明菜は人をかき分けて外に降りた。

 なんて自己紹介しようか……なんて緊張しつつ、明菜に続いてオフィスに入る。


「おはようございます!」

「おはよう、一花ちゃん」


 まず声をかけてくれたのは優香さんだった。


「今日からよろしくね。一花ちゃんはパッケージ企画チームに来てもらうから、しばらくの間は私がお手伝いさせてもらいます」

「はい、よろしくお願いします!」


 よかった、知っている人がついてくれるなら安心だ。

 商品企画課は3つのチームに分かれていて、新しい商品のサンプルを企画するチーム、サンプルを見てどれを実際に商品化するかを決定するチーム、そしてそのパッケージを企画するチームがある。

 私はその中のパッケージ企画チームに配属されることになったらしい。
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