冷徹上司は大家さん!?
「ああ、飯食べるところにもの置きたくなくて。仕事に必要なものはもう一つの部屋につめこんであるから」

「なるほど。てっきり、前は誰かと二人で暮らしていて、その人が出て行ったのかと思いました」


 そう言い終わってから、立ち入ったことを聞きすぎたかな?と感じた。

 浅野課長の横顔を見上げてみたけど、特に表情を変えた様子はない。


「まあ、それもあるかな」


 なるほど、そっか。

 ……え?


「出て行ったっていうか、今でもたまに来るんだけど。あ、ちなみにその人――」

「浅野課長!まな板はどこですか!?」

「え?」
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