リアル

あたしの存在意義

明けて、土曜日。

久しぶりに学校の行事もなくて、あたしはのんびりと昼過ぎに起きた。

ほんとは……昨日、明け方まで眠れなかったせいなんだけど。


カイ先輩もテスト期間で忙しいし、今日は会うような約束はしていない。

お父さんも仕事で、お兄ちゃんもバイトなのか学校なのか、家には誰もいなかった。



一日の半分を寝て過ごしてしまって、なんだか損したような気分になりながら、
お昼を適当に食べて、宿題を済ませて、

ぼんやりと、昨日あった出来事を思い返していたのが3時すぎのこと。


そういえば、昨日のオレンジジュース代を森川さんに払わせてしまっていたんだ、と思い出して――ケータイを開くと、着信と、メールが来ていた。


どちらもカイ先輩から。

『会いたいから電話くれ』

と、ただ一言だけのメールは――11時過ぎに送られてきていた。


「……やば」


時計を見上げると、もう4時間以上経っている。

あたしは慌てて、カイ先輩に電話をかけた。




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