リアル
誤解
学祭も大成功のうちに終わり、お祭り気分もようやく落ち着いてきた11月の終わり。
いつものように放課後モ会の部室に顔を出すと、壁に掛けてあるカレンダーに、大きな紙が貼ってあった。
――――――――――
クリスマスパーティー開催
日時:12月24日
場所:ココ(もしくは俺んち)
会費:特になし
酒は各自持参
プレゼント交換あり
※参加資格は彼女のいないロンリーな男に限る
――――――――――
「……クリスマスパーティー」
殴り書きのきったない字で書かれたその紙を、あたしは指でたどった。
「主催は……あ、カイさんなんですか」
ソファに座って車の雑誌を読み耽っているのは、このクリスマスパーティーを企画したであろう人。
その形を綺麗に残したまま、半分近くまで灰になってしまった煙草をつまみあげながら、カイ先輩はにやにやとあたしを見た。
「いーだろー。素敵なクリスマスが過ごせそーだなー」
その痛々しい姿は……きっとあたしでなくとも、哀れに感じてしまうと思う。
いつものように放課後モ会の部室に顔を出すと、壁に掛けてあるカレンダーに、大きな紙が貼ってあった。
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クリスマスパーティー開催
日時:12月24日
場所:ココ(もしくは俺んち)
会費:特になし
酒は各自持参
プレゼント交換あり
※参加資格は彼女のいないロンリーな男に限る
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「……クリスマスパーティー」
殴り書きのきったない字で書かれたその紙を、あたしは指でたどった。
「主催は……あ、カイさんなんですか」
ソファに座って車の雑誌を読み耽っているのは、このクリスマスパーティーを企画したであろう人。
その形を綺麗に残したまま、半分近くまで灰になってしまった煙草をつまみあげながら、カイ先輩はにやにやとあたしを見た。
「いーだろー。素敵なクリスマスが過ごせそーだなー」
その痛々しい姿は……きっとあたしでなくとも、哀れに感じてしまうと思う。