大好きと言わせて!

「おまえさ、なんかなくしたものとかないの?」

私のいれたコーヒーを飲みながら大次さんが聞く。


「なくしたもの??」


昨日に、ってことかな?

昨日なくしたって、なんだ。

「ないと、思いますけど?」

すると、大次さんは、フフっと笑って何かを取り出す。

そして、それを取り出して私に見せつけた。

「じゃあ、この学生証お前のじゃねえなら捨てるけど?」

ぴらぴらと学生証を揺らしながら、ニヤニヤと笑う大次。

その学生証は、どう見ても私のもの。

「そ!!!!それ私の学生証!なんでもって!!」


あ、、きのう、ぶつかったときに落としたのかも、、

きずかなかった、、!拾っててくれたんだ、、、!

「へー、お前証明写真はなかなか可愛いじゃん。これ何年前?ちょっと太ったんじゃね?お前」

「余計なお世話ですぅぅぅぅぅう!!!!!!」


返して!っと手をさしのべる。


でも、大次さんは嫌だね、といい学生証をしまった。


はぁーーー?!?!今ここで隠す必要あるの?!

「嫌返して!」

「敬語。」

「返してください。。。」


何だろうこの、弱味握られた感じ、凄いムカツク!!!

「っと、、」

とっさに、おぼんを落としそうになり(振り回しすぎ)、目の前にあった机に手をおき、体勢を整えようとした。


て、あれ?

机の上の資料、、。










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