大好きと言わせて!




えっと。



これはいったいどんな状況だろう。



真っ昼間から公園のベンチで一人黄昏ていたはずだったのに


今は、やたらイケメンなサラリーマンのお兄さんと横にならんでベンチに座り、遊んでいる子供達を見ている。



昼間に。






お、お願い!!!!なにかしゃべってください!!!


ま、マダムたちがこっち見てます!!!


この状況下に耐えきれず私は質問した。

「あの……どうして、私の名前を?」


そう聞くと、お兄さんは何やら思い出したように鞄の中をあさりだした。


そして、その中から取り出したものを見て私は、色々と納得した。


そう、お兄さんが持っていたのは、紛れもなく私の学生証だったのだ。

大次さんが持っていたはずの、私の学生証だったのだ。

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