SECRET COCKTAIL


「ほ、本当に?」


まさか、雅君にそんな風に言ってもらえるなんてこれっぽっちも思ってなくて。

でも本当に連れて行ってもらえるなら、なんて期待を込めて確認した言葉は、情けない位震えているのが分かった。



「ああ」



それでも、期待を裏切らない位にはっきりと、雅君は肯定の返事をしてくれて。

私は飛び跳ねたいくらいに胸が躍った。


隣でお兄ちゃんが。

ダメだ、とか、もし行くなら俺も、だとか喚いている声も聞こえたけれど。

はっきり言って、その言葉も聞き流してしまえる位、私の心は浮かれていた。

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