SECRET COCKTAIL


だって、雅君の実家は離れた県にあるから。

もし本当に行く事になったら、新幹線か車での小旅行だ。

雅君とそんな風に一緒の時間を過ごせるかもしれないと思うだけで、とてつもなく幸せな気分になれた。


雅君にとっては、ただの社交辞令かもしれない。

すぐに忘れてしまうような約束かもしれない。


でも、それでも。


雅君の大切な場所に連れて行ってもいい、と思って貰えた。

その事実だけで、充分私は嬉しかったんだ。







ただ、この時は、誰も想像すらしていなかった。




こんな約束をした事を。






心底後悔する日が、来るなんて。











~ウィスキー・フロート~
(楽しい関係)

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