SECRET COCKTAIL
その日。
当然雅君は、私の部屋には戻って来なかった。
雅君とお兄ちゃんは夜通し飲んで語り合っていて。
そのままどうやら泊まっていったようだけど。
私は普段通りに学校に行くしかなかったから、翌朝二人に会う事はなかった。
家に帰ってからお兄ちゃんの部屋を覗くと。
そこには勿論誰もいなくて。
微かに残るアルコールの匂いと。
ウィスキーとチェリーブランデーの瓶が、空になって転がっているだけだった。
~ハンター~
(予期せぬ出来事)