SECRET COCKTAIL
いっそ止められたらどんなに楽か。
こんな夜は、やけになってそんな事を考えたりもするけれど。
だけど、いつだって思い知らされる。
一目姿を見るだけで分かるんだ。
この胸が好きだと脈打つ相手は、一人しかいない。
いつだって。
雅君にしか、ときめかないのだから。
地下にある店から地上へ戻る階段を上り。
夜空にきらりと光る星を見て願う。
好きになってほしいなんて望まない。
少しでも傍にいられたらいい。
だから、お願い。
もう少しだけ。
こうして彼の傍にいる事を許してほしい。
~コペンハーゲン~
(秘密の恋)