SECRET COCKTAIL
だけど。
「これで、満足?」
聞こえた声に、絶望した。
こんなつもりじゃなかったのに。
冷静になった頭は、全て理解した。
私は自分自身で、たった一つの繋がりさえ断ち切ってしまったのだと。
もう、雅君の顔を見る事はできなかった。
「・・・ごめんなさい」
私は、床に落ちていた自分の鞄を拾うと。
文字通り、そのまま逃げるように店を後にした。
~アメリカン・レモネード~
(忘れられない)