SECRET COCKTAIL
「何飲む?」
「じゃあ、カミカゼをお願いしようかな」
「了解」
そう言ってカクテルの準備をし始めるこの男は、男でもつい見惚れそうになる位良い男だ。
数年会ってなかったけれど、流れる年月が更にこいつを色男にさせている気がする。
これじゃあ、周りにいる女が他に目を向けられないのも理解できる気がした。
カツン。
目の前に置かれたグラス。
ウォッカベースのショートカクテル。
切りたてのライムが沈められていて、爽やかな香りがふわりと香った。