SECRET COCKTAIL
何よりも美來の幸せを望んでいた。
その美來が幸せになれるという方法が、もしも自分の手の中にあるのなら。
それが、この手の中にあるのなら。
俺は本当にそれを掴んでもいいのだろうか。
美來。
俺は、本当に。
お前を欲しいと望んでもいいのだろうか。
「向き合う事もしないでいるのは、木戸の気持ちを踏みにじる事と一緒です。あいつの幸せを奪う権利は、あなたにもないはずです」
頭をガツンと殴られた気がした。