SECRET COCKTAIL


いつも冷たい事ばかり言うくせに。

こんな風にすんなり受け入れられてしまうと、期待しそうになってしまう。


この想いが叶わないことなんてとっくに知っているのに。

馬鹿な私は、勘違いしたくなってしまう。



もしかしたら雅君の気持ちを変えられるかもしれない――――なんて。


そこまで考えて、虚しい溜息が漏れた。



ダメだダメだ。



ここに通うようになって、決めたはずだ。




もう二度と。


雅君に自分の気持ちを押し付けて困らせるような事はしないって。





< 28 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop