SECRET COCKTAIL
はっきりと言葉にされて、戸惑ってしまうのは。
こんな結末、予想した事もなかったから。
だけど。
「はい。私を、雅君の彼女にして下さい」
私の答えはこれしかない。
私の幸せを望んでくれたこの人の為に。
私が幸せになれる方法は、これしかない。
私の答えに幸せそうに笑みを浮かべてくれて、私もつられて微笑んだ。
頬に掛かった髪を、雅君の指が優しく梳いていく。
その心地良さに、うっとりと目を細めた。
雅君の瞳が、優しく私を見つめていて。
艶やかな雅君の瞳に魅入られていた。
二人の視線が絡み合った時。
胸が疼くような緊張した空気が僅かに二人の間に流れて。
私は、自然と瞳を閉じた。
直後に重ね合わされた雅君の唇からは。
甘酸っぱい、ワインクーラーの味がした。
~ワイン・クーラー~
(私を射止めて)