SECRET COCKTAIL



結局、雅君に会いに行けたのは、最後にお店に行ってから8日目の事だった。




「木戸、流石に今日は二次会には行くだろ」


ここ数日の仕事が上手くいって。

同じチームで働いていたメンバーと今日は打ち上げをした所だった。


丁度一次会が終わって、その場をこっそり抜け出そうとしていたところに多田君から声を掛けられた。


「ううん、ごめんね。ちょっと行くところがあって」


「えー、今日も無理なのかよ。じゃあ、俺も一緒に抜けちゃおうかな」


「ダメだよ。多田君、さっき二次会行くって手上げてたじゃない」


「だいじょぶ。そんなのどうにでもなる」


自信満々にそういってのけた多田君だったけれど。


「多田ー。二次会の場所どこだっけ?」


「あ、次はですねー」


すぐに先輩に呼ばれて、傍を離れて行った。

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