ダイヤモンドみたいに輝けない

それで悟っちゃったんだ。

義理だろうがなんだろうが

私からのチョコは先輩にとっては迷惑でしかなかったことを。


「そんな顔しないで、晩酌のお供に食べて下さいね。けっこう美味しいですから」


込み上げる気持ちが喉を熱くしても


必死に笑顔を作ってその場を去った。




早歩きで

涙が溢れてしまう前に

できるだけ彼から離れないと・・・。


無我夢中で会社を出て


滝のように降りしきる雨を見たとたん

糸が切れたように涙が溢れてきた。





この降りしきる雨が


まるで私の心の鏡のようだったから・・・。


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