ダイヤモンドみたいに輝けない
「チョコなんて・・・やっぱり止めとけばよかったよ・・・」
涙声の小さな独り言が雨音に掻き消されても
降りしきる雨で体かずぶ濡れになっていても
足が動かなかった。
今なら
雨で涙も誤魔化せることができるだろうか・・・
こんな風に玉砕してしまうなら
せめて・・・
気持ちを伝えれば良かったかもしれない。
私は
先輩と私の関係にほんの少しだけ
甘えていたのかもしれない。
もしかしたら
なんて
どこかで期待してたかもしれない。
先輩の喜ぶ顔を思い描きながら買ったチョコレート。
それ以上に、選んでるときの私の心はとろとろにとろけてしまいそうなほど甘い気分だった。
恋に恋をしていた。
ただの
片思いなのに・・・・。