魔法界#第七世界神示

恋とショートケーキ

こっこれは、“恋” なのかなぁ〜？

昔から、リオとはずっと一緒で、恋するなんて考えた事もなかった……。
つい目で追いかけちゃったり、近くにいるとドキドキするの！

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※
つい目で追いかけるのは、どこからチョップが飛んでくるか分からなくて、
ドキドキするのは、いつ怒られるか分からない恐怖のせいです。
(はい、両方自業自得でございます……。)

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「恋がしたい！」
可愛いティーカップの置かれたメルヘンチックな机をダンッと拳で叩く。

「うふふっ、フロリエちゃんも女の子ねぇ〜。」

そう言う“ココ”の方がぜぇーーったい！に、女の子だよね？！
って言うかさ、何ここ！おとぎ話の中に私まぎれ込んだ？！
って思うぐらいのメルヘンチックさ！私の部屋と似ているところ何て、何一つないなぁ〜。

「そういえば、最近フロリエちゃんのお家行ってないわぁ。」

どうなってるのかしら？と首をかしげて聞いてくるから、この前ママに撮ってもらった写真があったなと思って、今時なら皆持ってるであろう、魔法界の人達愛用のロテーブ(ここでは、携帯電話の事)をピッピッと探していると、

「あ！あったあったぁ〜！」

とココに見せかけて、ハッとする。こっここここれは……！！
そう、画面に写っているのは、まさに物語に出てくる魔女の館だよ！って胸張って言えるぐらいのカオスな光景。
いや、胸張ったらいけないトコ何ですけれども……。
こんなの見せたらドン引きするよ？ドン引きどころか、
ドンドン引き引きだよ？いや、ドンドンドンドン……。
やめ、やめー！バカみたいじゃん！
(この場にリオがいたら、うん、バカじゃん？！と言われそうだ)

「さっきから、1人でブツブツどぉしたのぉ？ 写真あったんだよね……？」

キョトンとした顔で問いかけてくるココに、

「いっいや！！ないないない！！そんなもの撮ったことなぁーい！」

と、我ながら必死で誤魔化す。けっこー不審そうに見られたよね……？
でも、あのカオスな光景を見られるくらいなら、そっちの方が良いよね。と
一人で自問自答する。自問自答と言う言葉をただ使いたかっただけなのだ。
それが言えて、ちょっとテンションが上がる。

「あ！そうだ！今日のおやつは、ショートケーキだぁ！」

じゃあ、帰るね〜と言って、急いでココの家の窓から出る。
え？何で窓なのって？……そんなの決まってるじゃん！そっちの方が魔女らしくない？あ！たまに変なとこ気を使うって言われるんだよねぇ〜。その人、
きっと見る目ないね！あの人初対面なのに失礼だったなぁ〜とか思い出してみる。

「あ！ショートケーキ！！！」