奇跡に近い出会い方
女の子とカラス
学校の帰り道、いつも帰る道に道の端にカラスが居た。
女の子は、カラスの事が苦手。というより、大の苦手だ。
居たらいつも来た道を引き返したり、遠回りして帰ったりとしていたのだ。
そんな今日のことだ。
目の前にカラスがいる。
女の子は来た道を引き返そうとしたが、
女の子は足はピタリと止まった。
そのカラスは足を怪我しており、その女の子に助けを求めて声を鳴いている。
しかも、そのカラスはひとまわり小さい。恐らく子どもなのだろう。
(鳴いてたら…ほっておけないよ。)
女の子はすぐに、カラスの所へと駆け寄った。
足の怪我はそこまで酷くなかったので一安心。
ただ、消毒するための物は持ってなく、女の子は自分の持っていたハンカチを、近くにあった水道で濡らし、カラスの足に巻いたのだ。
道の端に居ても危ないと思い、
近くに木があったので、そこへとカラスを移動させた。
「バイバイ、元気になってね。」
そう、言って女の子は帰った。
この光景を見てたカラスがいることを知らずに。。。
< 1 / 10 >