その手をぎゅっと、離さないで

気まずい時間が過ぎて、みんなと合流した。

「光輝!早くい…こ?」

え?さっきより光輝の機嫌が悪い。

たぐっちゃんの方に目をやると、おどおどしている。

たまに私と目が合う。

この態度じゃ…

告白したのでは…なさそうだ。

どうしたんだろう…。

このままじゃ絶対気まずい。

やっぱり…私のせい?

でももし私が光輝の立場なら…

振られただけで機嫌を悪くするのは自己中だと思う。

光輝はそんな人じゃないから違う…はず。

「桜華、お前ら先行ってくれ。
桜庭に話しあるから、ここじゃ話しずらい」

「え、あーうん」

機嫌が悪かったのはさっきからだからいいけど…。

今の発言は意味わかんない!

心配してたのに話あるって突き放されて。

心配して損した。

どうせあっち系の話じゃないの。

はぁ。

男子ってよくわかんなーい。

実は女子よりめんどくさかったり。

はぁ。
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