その手をぎゅっと、離さないで

終わりよければすべてよしとか言うけれど完全駄目じゃん。

最悪。

なんなのあの二人。

意味わかんないし。

人の優しさわかってないじゃん。

もうちょっと冷静になって…。

大人になって…。

あぁ、もう愚痴が止まらない。

やめた、言っても何にもならない。

私のせいでまた班に気まずい雰囲気を漂わせるのは嫌だ。

「桜華ちゃん、あの二人どうしたの?」

「喧嘩してるみたいで、私ら追い出された」

思い出しただけでもイライラする。

「愚痴ってても時間の無駄だよ。
早く集合場所向かお?
帰ってこないことはないし」

本田くんの言う通りだ。

「そうだね」



結局二人は10分遅れて戻ってきて、怒られていた。

もちろん?私たち班員も怒られた。

連帯責任がどうちゃら…。

私だって止めにはいったのに…!

イライラしてたまらない。

ここから駅まで近いけど、寝よう。

とりあえずもう寝てやる。
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