その手をぎゅっと、離さないで


「明日は体育祭ダー!!」

ついに明日は体育祭。

今年も未央、私、光輝、桜庭はリレー選手に選ばれた。

そして華恋と。

華恋は一走。

なんと女子のアンカーが私!!

っていうのは作戦で…。

私と未央はほとんど同じタイムだけど未央の方がほんの少しだけ速い。

だからその未央を序盤に入れて差を突き放そうという作戦。


男子は桜庭がアンカー。

そして光輝はまたしても一走。

よほど光輝の瞬発力を認められているみたい。

「桜華〜、あんたの先輩速いすぎじゃん!
どうしよー…」

未央は私の部活の先輩で、三年生学年一足が速い先輩と走る。

「大丈夫だって、同じくらい速いんだから。
あ!あの先輩は後半に弱いから、後半に強い
未央だったらいけるね」

「いいこと聞いた!
絶対スピード落とさないでおこーっと」

私も後半に弱いから頑張らないとな。


「あ、話変わるけどさあそこにいる女の子誰?」

廊下の角に女の子が2.3人いる。

あ、告白かな?

「あぁ、どっか行った」

違ったか。

「あの子吉岡狙いだわ、前も試合見に来てた」

「そ、そうなんだ」

やっぱ光輝はもてるなぁ。


あの子達が明日、とんでもないことを仕掛けてくるなんて。
< 154 / 195 >

この作品をシェア

pagetop