その手をぎゅっと、離さないで

今日は、学校祭。

今年は頑張ったつもり。

私のクラスはお化け屋敷なんだけど、正直面白くないでしょ。

だから進んで準備する気がわかなかった。

廊下の向こうから楓華がやってきた。

「楓華っ!」

「桜華ったら〜、あいつと回らなくていいの?」

「シーッ!」

そう、実は…。


お泊まりした次の週くらいに感じた。

私、光輝のことやっぱり好きだ。

光輝はもうそんな気持ちないと思う。

好きな人がコロコロ変わってるかもしれない。

でも、私は光輝が好き。


稚菜にも報告した。

知っている人は稚菜と楓華だけ。

稚菜はすっごく喜んでくれた。

友達が失恋から抜け出せれたらかな。

それなら私も嬉しい、だからなのかな。

「いつ告るの?」

「はぁ!?
告らないし!」

いきなり問いかけてきた。

楓華は光輝が私に告白したことを知らない。

だからもしかしたら望みはあると思っているんだと思う。

だけど、一度振られた相手に告白されたら。

しかもその人には未練がある人がいる。

私なら辛くて諦めたくなる。

光輝は…

光輝はどうなのかな。
< 171 / 195 >

この作品をシェア

pagetop