その手をぎゅっと、離さないで

なぜかというと…。

あっきーの死因は臓器破損の大量出血によるものだった。

手術中に病態が悪化し、寿命が尽きたと聞いていた。

でも今日、やっと真実が公表された。

手術ミスで誤って臓器を切ってだと…。

なのに、担当医の人は謝りもしない。

ただ、『寿命も寿命だった』としか言わない。

だから私は怒鳴った。

『いい加減にして!あなたのそのミスのせいで
あっきーは死んだ!責任をもって仕事してよ!
あなたのミスせいで苦しんだ人が沢山いるん
だよ!!

あなたに外科医である資格はない…!!』

その言葉に、あっきーママは泣いた。

私も泣いた。


その後、手術ミスであることを世間に公表された。

だが、担当医は謝らない。

お金だけ払って、一度も謝らない。

精神状態がおかしくなり挙げ句の果てには、薬をやっていたと公表。

薬をやっていたから手術中に手が震えていたのか。

多分、体がおかしかったんだ。

私はまた泣いた。

泣いてもあっきーは戻ってこないのに。


そして時が経ち、四十九日の日。

私はあっきーママから手紙をもらった。

茶封筒の中に二枚の、手書きの紙が入っていた。

あっきーの字だ。

そこにはたくさん書いてあった。
< 183 / 195 >

この作品をシェア

pagetop