その手をぎゅっと、離さないで
そうしてリレー練がはじまった。
自分で言うのもだけど…
私と未央は先輩も含めて1.2を争うくらいの速さ。
走順は私が5走、未央はなんと1年生ながらもなんと!
アンカー!
私がアンカーでないことを知った陸部の顧問は『訴えるべきだー!』なんて言ってきた。
けど、実際は未央と0.0何秒しか変わらないくらいだったから文句はない。
「私、プレッシャーに弱いんだ。
アンカー、不安だよ…」
未央がそんな弱音を吐くなんて…
というかプレッシャーに強そうなのに。
「アハハ!そんなの未央らしくない。
全力で走ったら大丈夫だから!」
でもホント不安だらけだな。
先輩は最後の体育祭だし。頑張らなきゃ!
「よーし帰るぞー!」
「「ありがとうございました!
先輩!お疲れ様でした~!!!」」