その手をぎゅっと、離さないで


未央とは帰る方向が違うから別れた。

少したってから、懐かしい声が聞こえた。




「おーい桜華~!」

「あ、光輝!久しぶりっ~
てゆうかいきなりの名前呼び…。」


私の家は光輝とほとんど一緒の方向だ。


「…お前に聞きたいことがある。
ちょっと公園よらねえか?」



これ、絶対別れ話のパターンじゃん。


「今度話そうと思ってたのに…今?」

「おう。色練の時のお前、金魚が死んでる~
みたいな顔してるぜ!!!」



なっ!そんなひどい顔してました!?



「いや…なにそれ」

「だーかーらー。心優しい光輝様が心配して
やってんだぜー?」



光輝はそうゆうことに敏感だからバレたのかな。




「ん、まぁ事実」

「まじか。んまおつかれ~。」



は。光輝いつからこんな軽くなった!?

彼女ができたから余裕でもあるの?
無性に腹が立ってきた。




「うるさい。光輝、うざいし」

「だって真実みたいだし?
遠まわしの元気出せってことじゃね?」


自分で言ってそうなる?
やっぱ光輝に言わない方が良かったかも。


あー。思い出す。

涙が出てくる。



「あ、え、ごめん。
こ、今度相談乗るからさ?」

「今がいい!!!!」


その後公園に行き、私は大泣きしながら話していた。

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