その手をぎゅっと、離さないで
愛花姫たちは言い返せなくなっている。
『あ、馴れ馴れしく''稚菜ちゃん''なんて呼ば
ないでくれる?気持ち悪いしさ』
愛花姫たちはいかにも
''私たちに言い返すつもり!?''
という顔をしている。
『…なっ!長野さぁん!?』
こんな時も喋り方はぶりっ子だが…
愛花姫、びびってんのかな。
『長野さーん?覚えとけよ。クラス同じなん
だから、ね?』
愛花姫の仲間が言い返すようにそう言って全員帰っていった。
それから私は稚菜に謝り、それからは読書に戻りその休み時間を過ごした。
隣の席の桜庭にはすごく心配された。
部活が同じで仲が良く、『大丈夫?嫌やろ?あいつらほんましょーもないな。』
なーんて。
でも今回は特に稚菜が女子にあんな態度をとるなんて、初めてだった。
ちょっとカッコよかったかも…。(笑)
あー。
でもそのうちドラマとかでよくあるトイレで水かけられたり?
愛花姫たちのことだからしそうだな…