その手をぎゅっと、離さないで
そしてドーナツ屋さんで話をしていた。
「げっ、もうこんな時間!?」
「うわ、7時じゃん!」
窓側の席じゃなかったから全然わからなかった。
よく考えてみるとチラチラ店員さんに見られていた…。
「私は家近いから大丈夫だけど稚菜、大丈夫?」
「あーこっちにいるのも残り少ないし何も言われ
ないと思うよ。」
「でも…もう帰ろっか。」
そう思って席を立った時、
――――――ピロリロリロリン♪―――
「あれ、アタシじゃないや。
親から?ごめんね付き合わちゃって…。」
「…」
「ん?どうしたの?」
「ふ、楓華から…。」
桜華は泣きそうな顔をしている。
イヤガラセ?じゃなきゃいいんだけど…
〈楓華〉
いきなりやけど今までごめん、許されんと思うけど…。
「ねぇ、稚菜、愛花姫たちと全く同じじゃない?」
「確かに…」
桜華はそれに怒っているのだろうか…
桜華はめちゃくちゃ早く文字を打っている。
〈to楓華〉
こちらこそごめん。
聞にくいけど…
愛花姫たちと私に謝るって決めたの?
「あ、聞いちゃうんだ(笑)」