その手をぎゅっと、離さないで
そしてアタシは今、桜華と公園にいます…。
あれから本当にあっという間に時間が過ぎ、気づけばもう4時。
ついさっきまで桜華とまたまたドーナツ屋さんでお茶をして過ごした。
――――――ピロリロリロリン♪―――
「あっ、光輝からだ。
今終わったってさ〜、もうすぐだね!」
「う、うん…」
ギリギリになって心臓の音が加速する。
吉岡くんには彼女がいる。
アタシは冬休み明けにはココにいない。
振られて当然の告白なのに…
なんでだろ…
期待してしまう…。
「お待たせ〜い!
あ、長野ちゃんじゃーん久しぶりっ!」
「稚菜のこと長野ちゃんって呼んでんだ(笑)」
二人は普通に喋れるのに…
「んで?話ってなんだよ?」
「あー、稚菜が全部はなすから私はあっちにいる
ね〜」
「お、おう。なんの話だ?」
心臓鳴り止まない…。
「…あの、吉岡くん……」
「ん?」
お願い…
少しの間だけだから…!
「……好きです!」
「…え?」