その手をぎゅっと、離さないで
〈to桜華〉
わかった、本当にありがとう(><)
吉岡、コーラ
アタシ、オレンジジュース
お菓子はなんでもOK☆
送信っと。
あ、そうだ話さないと…
でもいざとなったら勇気がでない…。
それでも桜華がわざわざ時間作ってくれたんだし…言わなきゃ!
「「…あの……!!」」
「えっ……!?」
二人の声がまた重なっていた。
こんな時間ももう少ないんだよね。
「長野ちゃんからどうぞ!」
「いえいえ、吉岡から…」
「俺はあとからでいいよ」
「なら…あの……。」
こうなったら過去の話も全て言っちゃうしかないかな。
「…好きにならせてくれてありがとう!
……アタシ、中学でさ…彼氏に裏切られたこ
とあって…それからは恋は一切しなかったの。
でも吉岡と出会えて恋して…その間は毎日
が楽しくって楽しくって…。
また、引っ越しても恋したいって思えた…!
だから、お礼が言いたかったの。
……本当にありがとうね…!」
言いたいことは全て言い切った。
もう振られたからって悔いはない。
気持ちを伝えられるだけで十分だって、今感じた。