その手をぎゅっと、離さないで
story3 恋

今日からは高校二年生。

「桜華待ってよ!
急がなくてもクラスは変わんないって!」

三学期、稚菜が引っ越してからは楓華と登校している。



稚菜の引越しを見送ってから楓華と会う約束をしていた。


『桜華、ごめん。
自分の言葉で言ったつもりだったけど…
愛花姫とかぶっちゃったのはまぐれ!

……本当にごめんねっ』


泣きながら謝ってきてくれたからなんか罪悪感がうまれた。




「ちょっと桜華、ボーッとしてないで…
早く探しなよ」

「あ、うんごめん」


今日のクラス替えで残りの高校生活が決まるって言っても過言ではない!

そんなの楽しみに決まってるじゃん。

「あ、あった!
あー桜華と離れちゃった」

「え、私どこ??」

「そこそこほらD組の」

「…っ!?!?」


自分の名前より先に見つけてしまった。

「…なんで……無理だよ!!」

「…まさか?!」


大輝と同じクラスになってしまった…。


「はぁ…。」

ため息がとまらない。

楓華とも離れたし…

ゆういつの救いは去年も同じだった桜庭と未央。

ついでに光輝も。

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