その手をぎゅっと、離さないで


二日目!

今日は昨日とは違って、女子ばかりの班だ。

もちろん、宮本ちゃんとたぐっちゃんも同じ。

あと他の班の子二人と...未央も同じ!!

計六人がみかんがりのメンバー!


みんなは「搾りたてほやほや100%オレンジジュース作る!」とか、「マーマレード作って持って帰る」「やっぱそのままが一番でしょ」

なーんて、みんな盛り上がっている。


「各自頑張って採るんだぞ〜
食べてもいいが、ポイ捨てするなら禁止する」


始まって数分しか経っていないのに、もうお腹いっぱいになっている人もいる。

「桜華!?めっちゃとってるじゃん!?」

「え、あー!みかん大好きだから!!」


私はすっごくみかんが好き。

基本的にフルーツは何でも食べれる。
柑橘系のフルーツは特に大好きで、その中でもみかんが一番好きだ。

「ほどほどにしなさいよ〜っ」

「マーマレードとかジュースにもしたいし、
ちゃんと残しておくよ〜」

ホテルでお腹空いた時なんかに塗ろうかと食べようかと思ってる。

「んー…!
あとちょっとなのに…」

大きくて美味しそうなみかん…

背が高めの私でも高く感じる。

全然とれない…

もう諦めようとした、その時…

「えっ?」

「ん」

「あ、ありが…とう……」


それだけ言って帰ってった。

なんで…

男子の班、今私の近くにいないよね?

なんでここにいて…とってくれたの。
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