Savior-社長は救世主-

「絢斗君、診断書や写真は私が預かるわ。必要になったは言ってね。それと、何かあれば…えっと、小森澪さんから直接連絡が欲しいわ」


妊娠はしていなかった
ただ、周期の乱れを治すために
基礎体温をつけること、と言われた

そして何よりもストレスを溜めない生活を送るように、と…

和弥との生活がストレスだったのか?
実際はわからない…


ルールは簡単だった
社長のスケジュールは私も把握している
家事全般は私が担当
休みの日は社長も手伝うことにして、買い出しは必ず付き合うと言ってくれた


「それと、一人で外出はしないこと」


まだ和弥は何も知らない
いつ和弥が現れるかわからない
和弥と話すことがあれば、社長も同席すると言ってくれた

それから…と言葉を発した時
着信音が鳴り響いた

画面を見れば和弥だ
時計を見れば、帰宅したんだろう
そう思うと、急に怖くなった
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